今や、世界的に人気沸騰中のK-POP。BTSを始め、TWICEなど、韓国のグループが多くの若者から支持を集め、憧れの存在になっています。
そんな中で、キレッキレのダンスに、力強い歌声を持っている若者たちがいます。
ここはダンススクールですでもなく、韓国系のインターナショナルスクールです。彼らが目指すのは、有名にあって、K-POPアイドルになることです。それらの若者は、全国初、K-POPアイドル養成コースに密着しています。夢を追いかける生徒たちを取材しました。
大阪府茨木市にあるコリア国際学園は、2008年に創立した中高一貫のインターナショナルスクールです。コリア国際学園は、在日コリアンや韓国・中国からの留学生の生徒が多く学んでいます。
ここで、今年4月に始まった授業があります。それは、学校でK-POPを学ぶ授業。それは、「部活」じゃなくて、新しくできた「K-POPコース」というカリキュラムです。今年4月に新設された「K-POPエンターテインメントコース」は、現役で活躍するプロから、ダンスや歌、さらには楽曲の制作なども学ぶことができます。K-POPを学ぶことができる学校は日本では初めてです。このコースに入学してきた15人は、なんと全員が日本人です。
今井いるさんは、今年17です。韓国でアイドルになることを夢見て、高知県からはるばるやってきました。
今井いる:ステージに立って見てくださってる方に、笑顔とか感動が与えられるアイドルになりたいなって思ってます。Q:好きなアイドルは?
今井いる:TWICEさんです。
2015年に韓国デビューのK-POPアイドルであるTWICEは、2017年には日本デビューも果たし、今は超人気のガールズグループで、メンバー9人のうち、3人が日本人です。今やK-POPアイドルは多国籍が当たり前なんです。
今井いる:初めてライブに見に行った時に、TWICEさんの曲、生歌聞いて、すごい感動して、すごい楽しかったし、それでTWICEさんみたいになりたいなって思いました。
高校3年生ですが、韓国語を学ぶために、2年生のクラスに編入しました。一から韓国語の勉強を始めました。
Q:何が難しい?
今井いる:パッチムっていう日本語にない発音。
韓国語は発音が難しいため、いるさんは仲良しの後輩にいつも教えてもらっています。
K-POPアイドルになるには、芸能事務所のオーディションに合格して練習生にならなくてはなりません。たとえ練習生になったとしても、デビューできるのはほんの一握りです。
コリア国際学園・金正泰校長:(デビューすることは)とても狭き門だと思います。生徒たちが高校までの間に、自分の夢がかなえられなくても、大学に行ったあとも自分の夢を引き続き目指す道を繋いであげます。
コリア国際学園はソウルの延世大学などと提携して、生徒は韓国の大学へ進学できるようになっています。
K-POPアイドルに欠かせないのは、ダンス。この先生は、BTSなどのバックダンサーを務めるプロ中のプロです。ダンスに一体感を出すためには、チームワークは不可欠です。高知市出身のいるさんは、学校から徒歩3分の寮で生活しています。
朝と晩の二回、寮生には、栄養満点のご飯がついています。いるさんの部屋を案内してもらいました。
Q:それは何ですか?
今井いる:これはTWICEさんのミナちゃんの団扇です。本当に「美」って感じで、歌もうまいし、ダンスもうまいので、全部好きです。
小学生のころから、人前に立って歌うことが大好きだったりるさん。去年の夏に、K-POPアイドルになろうと決意しました。当初は両親に反対もされましたが、「自分がやりたいことやし、親も私がやりたいことやから、「好きにやったほうがいいよ」って生かしてくれました。家族と会えなく、ちょっと寂しいですけど、みんないるので大丈夫です」とりるさんは言います。
フードを被って教室の隅に座る男の子は、高等部2年生で、17歳のの前川よしきくん。キレッキレのダンスを踊るよしきくん。夢は、ほかの子とは少し違って…
前川よしき:夢は振付師で。韓国で活動することです。3年ほど韓国で練習生生活をさせて頂いて、結局、日本に帰ってくることになってしまって、夢を諦めたんですけど…
よしきくんは中学1年生から3年間、韓国の大手芸能事務所の練習生となり、デビューすることを目指していましたが、クビの形で契約解除をされて日本に帰ってきました。
前川よしき:一番最初は立ち直れなかった自分がいて、やっぱり泣いてしまったし、悔しかったし…練習生時代の同期がデビューしていくのを目の当たりにして、もちろんその後にデビューした仲間に、おめでとうっていうのも送ったし、やっぱり悔しいが勝ってしまって、心の底から祝えなかったことを後悔しています。
後悔したまま終わりたくないよしき君は、コリア国際学園でK-POPを学び、振付師を目指すことにしたのです。
みんなのリーダーとして、ダンスの細かい部分をいつもアドバイス。
練習後、寮の部屋をのぞいてみました。
中学1年生から親元を離れて生活しているよしき君を心配して、お母さんからたくさんの仕送りが届きます。家族からの応援を背に、よしき君には夢を叶えたい強い思いがあります。
前川よしき:一番の目標は、K-POPデビュー同期の振付をしてあげたいんです。一番自分の中で思っているゴールで、ずっと夢見ています。
韓国政府が支援する日本最大級のK-POPダンスコンテストが近づいていました。一次審査は動画を提出する形で行われます。しかし、みんなの動きが合いません。取り組んでいるのが、「移動」が多いダンス。立ち位置などを確認しなければならないところが多く、なかなか振りが揃わないのです。放課後も学校に残って、ひたすら練習しています。練習の後、この日の反省点を皆で話し合います。
ダンスコンテスト動画提出の締め切り5日前。この日先生によるダンスの最終チェックが行われました。先生から厳しい指摘が入ります。一同撮影した動画を見ながらダンスの細部まで入念にチェックします。
そして締め切り3日前、コンテストに提出する動画が完成しました。練習で苦戦していたところも、絶妙なコンビネーション。来月中には、一次審査の結果が発表されます。
いつもみんなより早くダンスルームに来て練習に取り組んでいたりるさんは、「1年前にダンスを始めたんで、みんなは歴が長いので、それに追ってるように、人一倍練習しないといけないなと思います。目標であるのがK-POPアイドルになることなので、それをいつも忘れずに頑張ろうと思ってます」と言います。
K-POPアイドルへの道は、まだまだ先は見えなくても、一歩ずつ前へ。りるさんはひたむきに夢を追いかけています。
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