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2017年第20回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞した筒井哲也。そしてこの筒井哲也ですが、社会の矛盾や闇を鋭く切り取った作風で高く評価されています。今回そんな彼の原作の『ノイズ』が実写映画化されました。藤原竜也&松山ケンイチによるダブル主演をはじめ、神木隆之介や黒木華など実力派俳優もキャスティングしています。注目を浴びているこの映画は、2022年1月28日(金)に公開される予定です。
公開日:2022年1月28日(金)全国ロードショー
出演:藤原竜也、松山ケンイチ、神木隆之介、黒木華、渡辺大知、酒向芳、迫田孝也、鶴田真由、波岡一喜、寺島進、余貴美子、柄本明、永瀬正敏
原作:筒井哲也
監督:廣木隆一
脚本:片岡翔
製作・企画:日本テレビ放送網
制作:クレデウス
配給:ワーナー・ブラザース映画
原作は、鬼才とも呼ばれ、恐怖心を強調することに長けている筒井哲也が、2017年から2020年まで集英社「グランドジャンプ」で連載したコミック『ノイズ【noise】』です。筒井哲也は人間の闇や暗部といったありがちな悪い部分を描くことが本当に上手です。本作においては、地方創生の欺瞞、閉鎖社会の人間心理など、完成度の高い物語を見せてくれました。
キャストは、藤原竜也&松山ケンイチのダブル主演です。そして、映画の公開決定に合わせて、藤原竜也からはこのようなコメントがありました。「松ケンと作品で共演するのは本当に久しぶり。芝居に関しても、仕事への姿勢を見ていても、とても頼りがいのある役者になっていて、撮影中は僕自身が救われました。」と、刺激を受けたことを明らかにしました。
そして、松山ケンイチからも藤原との共演の楽しさを語っています。「竜也さんとの共演は久しぶりですが、改めて演技の暴力に打ちのめされました。これがあるので竜也さんとの共演は楽しくて仕方ありません。」
コメントから2人が仲良しだということが伺えます。さらに『デスノート』時代にも共演したことがあるこの2人、今回どのようなお芝居を見せてくれるかが楽しみです。
・泉圭太(藤原竜也)
本作の主人公、誰にも優しい好青年です。さらに「黒イチジク」を栽培できたことから、島のヒーローになっています。近年は『僕だけがいない街』や『太陽は動かない』などたくさんの代表作を出して、出演し精力的に活動の幅を広げる藤原竜也が演じます。
・田辺純(松山ケンイチ)
害獣駆除で口に糊する漁師、主人公圭太の親友を演じる松山ケンイチです。2021だけでも、映画2本(『ブレイブ-群青戦記-』、『Blue /ブルー』)、ドラマ1本(『日本沈没-希望のひと-』)という3作が公開され、話題になっている今最も忙しい俳優の1人でもあります。
・守屋真一郎(神木隆之介)
圭太と純を慕う弟のような存在です。警察官についたばかりということもあり、正義感が強い人間です。その反面、時には優しすぎます。子役からテレビで大活躍し、さらに2021年『るろうに剣心 最終章 The Final』にも参演した神木隆之介が演じます。
・小御坂睦雄(こみさかむつお)(渡辺大知)
この孤島に突然に現れて、島の平和を破ってしまた凶悪犯です。かつ警察官に追われている元受刑者です。
・泉加奈(黒木華)
圭太の妻でもあり、圭太と純の幼馴染でもあります。演技派女優として活躍されて、数多くの賞を受賞され、その実力が認められている黒木華が演じます。
・畠山努(永瀬正敏)
圭太3人を追い詰める県警です。小御坂睦夫の後を追って、圭太たちの住む猪狩島にたどり着きました。さらに刑事として敏腕であり、この3人を追い詰めていきます。
・青木千尋(伊藤歩)
圭太たち幼馴染3人を追い詰める刑事・畠山の相棒です。
映画『ノイズ』の舞台になっているのは、一時は限界集落と言われながら、イチジク栽培をきっかけに名を知られ、ふるさと納税で潤うようになった「猪狩町」です。イチジク栽培を始めたのは、島の青年である泉圭太でした。そして、泉圭太には2人の親友がいます。幼なじみの漁師である田辺潤と警察官になったばかりの守屋真一郎です。そして、このイチジクは地方創生推進特別交付金として5億円が支給されるように評判は良くて、島に暮らす人々には希望をもたらしてくれました。
しかし、このような平和破ったのは、島にやってきた小御坂睦雄という男性でした。圭太の娘が失踪してしまった故に、小御坂を疑った3人ですが、小御坂を追い詰めていた挙句、誤った小御坂を殺してしまいました。「こんな島だから、バレるはずがない」と思って、真一郎が口にした言葉は「全部、なかったことにしましょう。」それで、3人は殺人行為を隠すことにしました。そこから、3人は死体の隠すことに動き出しました。しかし、ある日、県警がこの絶海にポツリと浮かぶ孤島に押し寄せてきたことに、島民たちが騒然としました。なんと、彼らが誤って殺してしまった小御坂は警察官がずっと追っている凶悪犯だったということでした。そんな中で、3人は果たして最後までこの死体を隠しきることができますでしょうか。そして、警察の出動、島民からの期待、不安による疑心暗鬼など、さまざまなプレッシャーが彼らにのしかかってきいている中、続々と新たな死体が現れ続けてきました。事態がコントロールできない方向に急展開・・・
本作は人を誤って殺害してしまったことから端を発するサスペンス作品ではありますが、狂っている価値観や人間の暗部など当事者意識を全振りした社会問題を濃く描いたヒューマンドラマです。誤って殺人をしてしまった主人公は、いかに殺人行為を隠蔽するか、そして殺人の証拠隠蔽を巡って、様々な人物が巻き込まれることにより、思惑が増えていき、さらに物語に混迷をさせました。そしてその中に、息をつかせぬ展開とともに各人物への深い心理描写に魅力を感じさせられました。さらに、わが身を振り返って自省するもよし、棚に上げて石を投げるもよしという作品になります。
第25回ヨコハマ映画祭で監督賞をはじめ5部門、その他40以上の国際映画祭で数々の賞を受賞した映画『ヴァイブレータ』。この映画の監督を務めた廣木隆一も、間違いなく本作の1つの見どころです。廣木は海外では高い人気を集まっており、さらにNetflix映画『彼女』など多くの漫画原作の実写化を手がけてきました。さらに三木孝浩、新城毅彦とともに「胸キュン映画三巨匠」と呼ばれることもあります。
また、本作に関しては、監督から以下のようなコメントを寄せました。「監督をするのが初と言ってもいいサスペンスな作品を新鮮な原作と強力なキャスト、スタッフで実現できて嬉しいです。日本特有の美しい景色も楽しめて、広く海外の方にも見てほしい作品になったと思っています。」ストーリーだけではなく、この作品を通じて日本の景色の美しさの描写への期待も高まっていきます。
いかがでしょうか。以上を通して、本作の見どころを紹介してきました、2022年1月28日からの公開となりますので、興味のある方は、ぜひ劇場までに足をお運びください。
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