WonderSpaceが運営するドラマ口コミサイト「TVログ」内の情報Webマガジン「TVマガ」では、男女300名を対象に「最終回まで見届けたい秋ドラマ」についてアンケートを実施しました。ランキングの3位にランクインした「日本沈没―希望のひと―」について、今日は少し考察と解説をしたいと思います。
「日本沈没―希望のひと―」は、小栗旬が主演を務めており、TBS系日曜劇場で2021年10月10日(日)スタートしました。まず『日本沈没―希望のひと―』というのは、小松左京の小説『日本沈没』(1973年)を原作にしつつ、舞台を2023年の東京に変え、ストーリーを大幅にアレンジした作品です。これまでにはドラマ化、映画化、アニメ化などされてきました。
最も親しまれているのは、樋口真嗣氏が監督し、草彅剛と柴咲コウ氏が主演した2006年の映画版です。名脚本家の橋本忍が脚本を担当し、小林桂樹と藤岡弘が主演した1973年の映画版は、最も古いバージョンであり、最も原作に忠実であると言われています。また昨年、第41回アヌシー国際アニメーション映画祭のクリスタル賞を受けた湯浅政明監督がこの作品初のアニメーション化に挑みました。正直、私はどの作品もほとんど見たことがないです。お恥ずかしいですが、私と日本沈没との距離は、そんなもんです。笑。そして、その『日本沈没―希望のひと―』ですが、第6話が21日放送され、世帯平均視聴率が15.8%だったことが22日、分かりました。初回は15.8%で発進し、第2話と第3話は15.7%、第4話は15.5%、第5話は16.9%で番組最高の視聴率を記録しました。今回は1.1ポイント減っているものの、高水準を維持していており、個人視聴率は9.8%をマークしたという、かなりのいい成績を出しています。
[公開]
2021年10月10日スタート
[原作]
小松左京「日本沈没」
[脚本]
橋本裕志
[音楽]
菅野祐悟
[主題歌]
菅田将暉「ラストシーン」(Sony Music Labels Inc.)
[キャスト]
小栗旬、松山ケンイチ、杏、ウエンツ瑛士、中村アン、与田祐希(乃木坂46)、伊集院光、瀧川鯉斗、風吹ジュン、比嘉愛未、宮崎美子、小野武彦、吉田鋼太郎(特別出演)、杉本哲太、風間杜夫、石橋蓮司、仲村トオル、香川照之
[ナレーション]
ホラン千秋
これは地殻変動により日本が沈没してしまうという未曽有の危機に直面し、国民を守るために尽力する環境省の官僚・天海を中心に描いた物語です。
2023年、東京。東山総理が“未来の日本”を見据えて各省庁の優秀な若手官僚たちを集めた“日本未来推進会議”を発足すると発表しました。主人公である環境省の天海啓示、そして、大手財閥の父を持つ大学の同期である経産省の常盤紘一も、その会議メンバーの一員です。
ちょうどこの時期に、ネットに関東沈没へ警鐘を鳴らす田所雄介の記事が載ります。「近い将来、伊豆沖で島が沈没する。その島の沈没は、私が恐れてきた関東沈没の前兆になる」と、田所が予言をしています。そして、この記事を見た一部の団体がデモを起こました。天海は事態収束のために田所と対面します。しかし、田所は天海の話に一切耳を傾けてくれませんでした。そんな矢先、天海は週刊誌・サンデー毎朝記者の椎名実梨に「Dプランズ」という環境ビジネスで稼ぐ企業と環境省のあらぬ癒着疑惑を突きつけられます。一抹の不安を抱えつつ、常盤と共に趣味のスキューバダイビングに出かけた天海は、そこで衝撃的な出来事に遭遇し、物語を展開していきます・・・
現在は、関東が沈没するという序章が終わり、日本全土が沈没するという第二章にも突入していて、いよいよクライマックスが迎えるところでもあります。
今更感は少しあるかもしれませんが、もう4回以上映像化された日本沈没の、1つの見どころを紹介したいと思います。それは歴代級に華やかな出演陣が集結をしているところです。
主演の小栗旬が、2010年の日本ドラマ「獣医ドリトル」以来、11年ぶりに日曜劇場で主演を担当しました。 彼が演じるのは、目標達成のためには手段を選ばない野心的な環境官僚、天海です。そして、その彼が、各省庁の優秀な若手官僚が集う「日本未来推進会議」のメンバーとして、「関東地方の沈没」という不気味な予言的運命に翻弄されていきます・・・
このほか、松山ケンイチが日本未来推進会議の経済産業省代表として常盤宏を、杏が独占ニュースを狙う週刊誌記者として椎名美奈を、仲村トオルが環境対策を提言し日本未来推進会議を設立した内閣総理大臣東山英一を演じています。香川照之が日本地球物理学協会の異端児である田所勇輔役です。
そして、もう1人。同じく「日本未来推進会議」のメンバーで石塚平良を演じるウエンツ瑛士。日曜劇場への出演は、2006年放送の「輪舞曲-ロンド-」以来、約15年ぶりです。主演の小栗旬と最後に共演したのは、2002年放送の連続ドラマ「ごくせん」(日本テレビ系)でした。2018年10月から約1年半、イギリス・ロンドンに演技の学びを経て、今回の出演となります。
まだ絶賛配信中ですが、途中まで見て感じたことを、お伝えすると、香川が『半沢直樹』の大和田常務があまりにも印象深かったせいなのか、今回の博士役がピンとこなかったです。大和田常務のキャラと被らないように、役作りをしているでしょうが、あの独特な喋り方には少し違和感を覚えました。筆者の周りには博士が何人もいるのに、誰もがそのような喋り方はしません。笑。それから小栗旬が第5話で、トンネル崩落事故に巻き込まれた娘と再会して抱き合うシーンに私も感動の涙がこぼれました。さすが小栗旬さん、迫真の演技にはっとさせられました。
それから、少し残念だと思うところもいくつかがあります。ドラマが始まる前に、私はポスターアートを見ました。日本沈没というタイトルを掲げている以上、スケールの大きさを表してほしいですね。このキービジュアルだと、どのような話になるが少し想像しにくく、見えない部分もあり、危機感も感じられませんでした。また、ネットでは陳腐さがかなり指摘されているそうです。
小松左京の原作には詳しく環境などが緊迫感のあるように書かれていますが、改めてドラマにすると、少し予算が足りない感が否めないです。笑。CG映像と写実映像のマッチングが悪く、リアル感に欠けています。制作費を見てみたら、そこそこに豊富な予算を使っているようですので、もったいないなぁと少し思いました。
ただ、このジャンルの魅力というのが、危機的状況に陥った時に、人間はどういう行動を取るかということだと思っています。脱炭素やら、地球温暖化やら、環境問題が日々深刻になってきた今ですが、まさに現実でも起こるかもしれない展開、そして、国民を一生懸命守ろうとする官僚たちの姿に注目する、リアル感をもたらすドラマです。地震に対して、官僚たちはどのように考え、どのように動いていくかといった細部までこだわっている演出が多く、今後の展開に気になるといった声も寄せられていたそうです。そして、12月12日21時からこのドラマの最終回が放送されます。最終回も拡大をしており、2時間3分にわたって、放送されるそうです。実は2時間以上のスペシャルが放送されるのは、2011年10月期の「南極大陸」以来10年ぶりです。
危機的な状況を陥ったというところで、これから何か色々起きっていけば面白くなるから、期待しています。
現在無料動画アプリTVerで『日本沈没ー希望のひとー』期間限定で配信をしておりますので、興味のある方はぜひご鑑賞ください。
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