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「グッチ」、イタリアを代表する王朝とも呼ばれるほどの企業の1つです。世界中の人に熱狂させ、魅了させ、華やかファッション業界に頂点を立っているグッチですが、その富の象徴とも言える企業の背後に、どのような物語が眠っているか、我々一般人には到底想像できないでしょう。アカデミー賞作品賞を受賞した『グラディエーター』や『最後の決闘裁判』など、幅広く作品を世の中に送りづけるハリウッドの巨匠リドリー・スコットが監督を務め、グッチ一族の話を見せてくれます。また、リドリー・スコットが「女性の生き方」を描くことがお得意だということから、女性に非常にオススメな映画です。この記事では、Netflixにでも話題になっている「ハウス・オブ・グッチ」について、作品の基礎情報からあらすじと共に見どころまでご紹介を行います。ぜひ最後までご覧ください。
[公開]2022年1月14日(金)
[原作]サラ・ゲイ・フォーデン『ハウス・オブ・グッチ 上・下』(実川元子訳、ハヤカワ文庫、2021年12月刊行)
[脚本]ベッキー・ジョンストン、ロベルト・ベンティベーニャ
[キャスト]レディー・ガガ、アダム・ドライバー、アル・パチーノ、ジャレッド・レト、ジェレミー・アイアンズ、サルマ・ハエック
[原題]HOUSE OF GUCCI
いくつか主要な登場人物について、ご紹介します。
今回の映画演技力だけではなく、歌唱力も高い評価を得たレディー・ガガが主演を務めます。労働者階層から上級階層に入ったパトリツィアには、知らない世界に出会った時の驚き、そしてその時の可愛さと育ちの違いによる焦りから衣装も目も欲望がある女性への変身を、レディー・ガガが細やかな表情と振る舞いで演じ分けています。また、役作りのためには、半年ほどイタリア語訛りの英語の訓練を受けたそうです。パトリツィアの人生を掘り下げて、熱意込めた演技を披露した結果、第79回ゴールデングローブ賞では<映画・ドラマ部門>主演女優賞にノミネートされました。ぜひ彼女が魅せる細やかな演技にご堪能ください。
グッチ創業者のグッチオ・グッチの孫にあたるマウリツィオです。グッチ一族に生まれ、幼い頃から富の享受を受けてきたから、パトリツィアのような物への執着はあまり感じられませんでした。また、内気な性格で、経営というよりは本が好きな人です。パトリツィアに出会い、恋に落ち、結婚の末に、殺害された結末でした。このような人のいい「ぽんぽん」な感じを、アダム・ドライバーが自然に醸し出しました。
アルド・グッチの息子、マウリツィオの従兄弟です。彼の白髪混じりのハゲ頭が特殊メイクで、ネットで話題にもなりました。
それは1995年3月27日ミラノで起きた話です。目撃者がたくさんいる中で、銃声が街に響き渡りました。そこに1人の死者が出ておりました。それは、世界的なトップブランドの元祖とも呼ばれるグッチの3代目社長でした。創業者グッチオ・グッチの孫であるマウリツィオ・グッチでした。グッチ一族の確執と崩壊がある中で起きた話でした。混乱の状態が続いていて、操作も難航する中で、やがて犯人が特定されました。それは妻のパトリツィア・レッジャーニーでした。本作は彼女の視点から描いたものであり、労働者階級で育てられてきた彼女はどのようにして、グッチ一族に入り込み、そしてそこからみられた一族内で醜い権利争いと盛衰、なぜマウリツィオを殺すまでしてしまったのかを語っていきます。
彼女の物語は友人に誘われたパーティーから始まりました。パトリツィア・レッジャーニーはたまたまそのパーティーでマウリツィオ・グッチと知り合いました。彼女はグッチの名前を聞いて、彼へ仕掛けをし、再会を果たしたことにより、積極的にアプローチをかけました。案の定、世間知らずのマウリツィオはパトリツィアに夢中になり、父ロドルフォ・グッチの反対を無視して、パトリツィアと結婚をしました。
マウリツィオとパトリツィアは、ロドルフォの兄であるアルドに招待され、ニューヨークに行きました。アルドはパトリツィアを気に入り、現在のグッチ経営のトップに立つ彼はマウリツィオにブランドの仕事を託しました。もともと弁護士志望だったマウリツィオは家業を継ぐことに興味なんかなかったが、パトリツィアに説得されました。その一方で、アルドの息子パオロは模索している新たなデザインをなかなかアルドと、ロドルフォに受け入れてもらえずに悩んでいます。パトリツィアはそんな父子の対立を深めさせました。もちろん、この方策を取ったパトリツィアとマウリツィオは無傷でいられませんでした。こうやって親族のトラブルが起こり続いている毎日、マウリツィオのパトリツィアへの愛もやがて冷めていき、若い頃の友人に安らぎを求めるようになりました。それを知ったパトリツィアは、全てを失うことを恐れたことで、殺意を起こしました・・・
ネットでもかなり評判の映画なので、ここでは2点のみ抜粋をしてみなさんにご紹介いたします。
何よりもラグジュアリーな空間にみなさんに目を傾けていただきました。本作では、マウリツィオの父親の公邸として撮影されたのは、イタリア最大のミシンメーカー、ネッキ家の私邸です。当時は建築士のピエロ・ポルタルッピが予算無制限で建てられた物です。ため息が漏れるほど豪華、アンティークな雰囲気まで完璧に作られた家です。映画のストーリーももちろん、ラグジュアリーな空間も本作の見どころでしょう。
グッチ一族もブランドのグッチも全くこの映画には関与せず、ある程度自由な創作空間を与えられた役者たちでした。そのため、出演者の個性を自由自在に配色ができることから、主演であるガガを含め、俳優さんが各本人に似ていることのコメントはネットではたくさん寄せられました。レディー・ガガやアダム・ドライバーのほか、アル・パチーノ、ジャレッド・レト、ジェレミー・アイアンズ、サルマ・ハエックなどハリウッドを代表する豪華キャストの演技自体で十分楽しめるのではないかと考えます。
いかがでしょうか。ここまでは作品の基礎情報からあらすじと共に見どころまでご紹介を行ってまいりました。最後は少し筆者の個人的な感想になりますが、筆者はブランド物とは縁もゆかりもない人間です。この映画は、このような自分とかけ離れた世界だということもあり、感情移入はできませんでしたが、同族経営にある葛藤や醜さが感じられました。また、パトリツィアはかなり占い師を頼っていたことから非常に面白く見ることができる作品ではないかと考えます。華やかさがある面白い映画でしたので、興味ある方はぜひNetflixにてご鑑賞くださいませ。
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